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ガンになったら心のケアも

time 2017/04/20

ガンになったら心のケアも

近年、患者にガンが発見された場合、患者自身による治療法の選択やQOL(生活の質)の向上のため、本人への告知の動きが進んできました。前向きに治療に向かうためにも有効な告知だと考えます。
しかし一方で、告知により突然身近に“死”を意識されることで、患者や家族が落胆や孤独感などの絶望感を覚えるのも確かです。
それにより、急性のストレス反応や適用障害、鬱病などに陥る人も少なくありません。

これは、患者本人だけでなく、家族にも起こり得ることです。
こうしたガン患者や家族の心のケアを考えるために生まれたのが、「サイコオンコロジー」です。これは、心理学(サイコロジー)と腫瘍学(オンコロジー)を合わせた造語です。
直接ガンの治療を行う診療科だけでなく、精神科や、社会的側面をカバーする専門家もタッグを組み、治療を行います。

そもそもサイコオンコロジーは、告知後の自殺対策として生まれた経緯があります。
ガンの患者では500人に一人が自殺しており、告知後3~6ヶ月がそのピークとなります。
また、患者は治療の過程で10~30%の人が適応障害や鬱病を発症しているというデータもあります。

サイコオンロジーでは、精神科によるケアでQOLの向上を図るだけではなく、自殺を防ぎ、ガンの羅患率や生存率の改善を目的としています。
また日本でのサイコオンロジーに対する認知度は低いですが、1992年の国立ガンセンターへの精神科の設置後、全国のガン拠点病院での整備が広がりつつあります。

 

 

早めの心のケアがカギに

ガン患者が心の負担を軽減するには、家族や友人、医師、看護婦など、話しやすい相手にその時の自分が何を不安に思っているのか、何を知りたいのかを打ち明けることが大切です。
病気と向き合う過程では、様々な不安や迷いが生じるものです。
その時に、人に話を聞いてもらうと心が落ち着くだけでなく、対話を繰り返すうちに、現状を理解し、受け入れ、混乱した気持ちの整理がつきやすくなります。

ガン患者が心の負担を軽減するには、家族や友人、医師、看護婦など、話しやすい相手にその時の自分が何を不安に思っているのか、何を知りたいのかを打ち明けることが大切です。

ただ、このように自分で自分の心に折り合いをつけることができない人も少なくないはずです。
その場合には、重篤な心の病に侵される前に、早目に心の状態を見極めることが大切になります。
「落ち込みが長引き眠れない」「食欲がない」「疲れてやる気が起こらない」など、日常生活への支障が続くようであれば、鬱病になっている可能性があります。
なるべく早く主治医や看護婦などに相談することが肝要です。
精神科の医師や臨床心理士などの専門家を紹介してもらうのもいいでしょう。
早期に相談すれば、いたずらに精神的な苦しみを長引かせずに済むはずですから。

これは、患者の家族も同じことが言えます。
特に、近しい家族をガンで失った場合には鬱病になりやすいので、少しでも兆候があれば、カウンセリングやグループセラピーなどを受けるといいでしょう。

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